航空祭への到着と南側ポジションの重要性¶
岐阜基地航空祭に参加してきました。午前中の良い飛行を見逃さないよう、早めに会場入りし、南側にポジションをキープしました。
南側ポジションを選ぶ理由は光の当たり方です。逆光を避けることで、機体が真っ黒に写ってしまうのを防げます。航空写真撮影では、太陽の位置を意識した撮影ポジションの選択が非常に重要になります。
岐阜基地の特徴的な機体たち¶
岐阜基地の大きな魅力は、他では見られない特徴的な飛行機が多いことです。特にテスト機のカラーリングが印象的でした。
この写真はF-15戦闘機がアフターバーナーを点火している瞬間を捉えたものです。オレンジ色の炎がエンジンノズルから吹き出している迫力ある光景でした。
F-2戦闘機501号機の美しい単体飛行です。この機体は岐阜基地の飛行開発実験団に配属されている特別な実用試験機で、白を基調とし機体中心線と各翼端が赤で塗装された独特のカラーリングが特徴的です。これは試験時の姿勢視認性を高めるための実用的な理由から採用されており、量産型F-2の標準的な洋上迷彩(濃淡の青2色)とは全く異なります。岐阜基地にしか配備されていない唯一無二の存在として、航空ファンにとって非常に貴重な機体です。
編隊飛行の迫力¶
この写真は岐阜基地ならではの混成編隊です。上から:
- T-5練習機(プロペラ機)
- F-2戦闘機102号機(ブルーカラー)
- F-2B戦闘機101号機(白・赤カラー)
- F-15戦闘機(2機)
この編隊には2機の非常に貴重な試作機が含まれています。
まず2番目のF-2戦闘機102号機(試作4号機)は、独特の青と白のカラーリングが特徴的です。上面の青色は洋上迷彩をテストするために施されたもので、F-2の量産機に採用された濃淡2色の洋上迷彩の原型となった歴史的に重要な塗装です。下面が白いのは、主翼下に搭載する各種武装の投下分離特性テスト時に、カメラ撮影でのコントラストを確保するためです。現在も新装備品の空中実験機として現役で運用されています。
3番目のF-2B 101号機(複座型試作1号機)は、飛行特性やフラッター・スピン特性、通信・航法・識別、任務特性などの評価に使用される特別な試験機です。視認性を高めるため白をベースに赤・青を配した独特の塗装が施されており、機体尾部にはスピン特性試験用のスピンリカバリーパラシュート設置金具が備えられています。
これら2機は共に岐阜基地の飛行開発実験団にしか配備されていない貴重な試作機で、F-2開発の歴史を物語る生きた遺産とも言える存在です。
異なる機種が美しい編隊を組んで飛行する光景は圧巻でした。
ブルーインパルスの華麗な演技¶
航空祭のハイライトは何と言ってもブルーインパルスの展示飛行でした。
6機のT-4練習機が描く美しいスモークラインです。白いスモークが青空に映えて、見事なフォーメーションを披露してくれました。このような一糸乱れぬ編隊飛行を間近で見ることができ、とても感動的でした。
基地南側通路からの見学¶
午前中の展示飛行後は、基地南側の通路から入って地上展示を見学しました。この写真はブルーインパルス仕様のT-4練習機で、機体番号686、「26-5686」の表記が確認できます。「Blue Impulse」の文字も機体に美しく描かれています。
背景には多くの見学者が写っており、航空祭の盛況ぶりが伝わってきます。近距離で機体の細部を観察でき、普段は見ることのできない角度からの写真撮影も楽しめました。
まとめ¶
岐阜基地航空祭は期待通り素晴らしいイベントでした。特に:
- テスト機カラーリング: 他の基地では見られない独特の塗装が魅力的
- 南側ポジション: 午前中の撮影では光の条件が重要
- ブルーインパルス: 圧巻の編隊飛行と美しいスモークライン
- 地上展示: 間近で機体を観察できる貴重な機会
航空ファンには必見のイベントです。来年もぜひ参加したいと思います。撮影のコツとしては、やはり太陽の位置を意識したポジション取りが重要だと再確認できました。