最近、北アルプスにどっぷりハマってしまった私です。今回は比較的アクセスしやすく、初心者でも挑戦しやすいと評判の「北アルプスの女王」燕岳(つばくろだけ、2,763m)に1泊2日で挑戦してきました。

結論から言うと、辛い登山道を乗り越えた先に待っている絶景は本当に素晴らしく、燕山荘での宿泊体験も含めて最高の山行となりました。特に表銀座コースから見る槍ヶ岳の雄姿は圧巻でした。

動画で見る燕岳登山

今回の登山の様子を動画でまとめましたので、まずはこちらをご覧ください。記事では伝えきれない山の雰囲気や絶景を感じていただけると思います。

事前準備:駐車場予約で冷や汗

登山前日、実は大きな問題が発生していました。燕岳登山口である中房温泉の駐車場事情を甘く見ていたんです。

当日の朝になって慌てて調べてみると、なんと中房温泉の駐車場は予約制で、タイムズの予約システムで1日3,000円。しかも夏の週末ということで、かなり埋まってしまっている状況でした。

ギリギリのタイミングでなんとか1台分確保できましたが、本当に冷や汗ものでした。北アルプスの人気コースを甘く見てはいけませんね。皆さんも燕岳を計画される際は、必ず事前の駐車場予約をお忘れなく!

中房温泉登山案内所 中房温泉の登山案内所。ここから北アルプスの女王・燕岳への挑戦が始まります

登山開始:心が折れそうな階段地獄

朝6時40分、中房温泉の登山口から登山開始です。燕岳への登山道は「合戦尾根」というルートで、序盤から中盤にかけては階段の連続。しかも樹林帯なので景色もほとんど変わらず、正直なところ単調でした。

登山開始地点 登山口で準備を整える登山者たち。いよいよ燕岳への道のりが始まります

登山道の道標 登山道の道標。中房温泉登山口から燕岳への道のりを示しています

ただ、登山は辛いことばかりではありません。途中でようやく視界が開ける場所に到着し、遠くに北アルプスの山々が見えてきた時の感動は今でも忘れられません。

稜線到達:別世界への扉が開く瞬間

合戦小屋を過ぎ、樹林帯を抜けて稜線に出た瞬間、それまでの辛さが一気に吹き飛びました。目の前に広がったのは、まさに別世界の絶景。

合戦小屋まであと5分の標識 合戦小屋まであと5分の標識。登山道の途中で、休憩ポイントが近づいてきたことが分かります

特に印象的だったのが、表銀座コースの向こうに堂々とそびえる槍ヶ岳の姿です。あの特徴的な槍の穂先が、雲一つない青空にくっきりと浮かんでいる様子は本当にかっこよくて、しばらく見とれてしまいました。

槍ヶ岳の雄大な展望 槍ヶ岳の雄大な展望。あの特徴的な槍の穂先が遠くに見え、辺りの山々との美しい景色を楽しめます

燕岳山頂での記念撮影 燕岳山頂での記念撮影。「北アルプスの女王」と呼ばれる燕岳の頂上で、素晴らしい笑顔でポーズを取りました

燕山荘到着:山小屋とは思えない快適さ

夕方、ついに本日の目的地である燕山荘に到着しました。事前に「燕山荘は山小屋とは思えないほど設備が整っている」という話は聞いていましたが、実際に体験してみると本当にその通りでした。

燕山荘の寝室 燕山荘の寝室。木の温かみあふれる2段ベッドの寝室で、山小屋とは思えない快適さでした

雲海に浮かぶ緑の稜線 雲海に浮かぶ緑の稜線。雲の上での稜線歩きは本当に天空の世界を歩いている感覚でした

燕山荘で特に印象的だったのは、スタッフの方々の丁寧な対応と、他の山小屋ではよくある「いびき問題」がほとんどなかったことです。多くの山小屋では大部屋で雑魚寝となり、隣の人のいびきで眠れないなんてことがよくありますが、燕山荘では比較的快適に眠ることができました。

雄大な山稜線の展望 雄大な山稜線の展望。このスケールの景色が眼前に広がる絶景は、本当に感動的でした

早朝の燕岳山頂へ向かう道 早朝の燕岳山頂へ向かう道。稜線上の繊細な登山道が遠くまで続いているのが見えます

星景撮影:半月の難しさを痛感

日が沈んだ後は、お楽しみの星景撮影タイムです。ただ、この日は半月だったため、月明かりが明るすぎて思うような星景写真が撮れないという問題がありました。

夕日に照らされた美しい稜線 夕日に照らされた美しい稜線。花岗岩の白い岩と夕日の光が織りなす神秘的な景色は一生忘れられません

星景撮影を本格的にやるなら、やはり新月期を狙うべきだと改めて実感しました。とはいえ、標高2,700m近い稜線から見上げる夜空は、都市部では絶対に見ることのできない美しさがありました。

燕岳山頂付近の花岗岩地形 燕岳山頂付近の花岗岩地形。特徴的な白い岩肯が印象的で、「北アルプスの女王」と呼ばれる所以です

朝の絶景:感動のご来光タイム

翌朝は4時30分に起床し、ご来光を見るために燕岳山頂付近へ向かいました。早朝の山の空気は本当に清々しく、徐々に明けていく空の色の変化を楽しむことができました。

燕岳周辺の山々の展望 燕岳周辺の山々の展望。稜線歩きの魅力とは、このような360度の絶景を楽しめることです

燕岳への最後の登り 燕岳への最後の登り。稜線上の登山道から山頂を目指します

燕岳山頂の実際の景色 燕岳山頂の実際の景色。花岗岩の白い岩肯が美しく、まさに「女王」の名にふさわしい山容です

燕岳からの大パノラマ 燕岳からの大パノラマ。この角度から見る北アルプスの山々はまさに圧巻です

表銀座からの槍ヶ岳展望 表銀座からの槍ヶ岳展望。あの特徴的な槍の穂先が、雲一つない青空にくっきりと浮かんでいました

燕岳の独特な岩場景色 燕岳の独特な岩場景色。花岗岩特有の白い岩と青空の美しいコントラストが印象的でした

燕岳からの最高の景色 燕岳からの最高の景色。この360度のパノラマ展望こそが、多くの登山者を魅了する理由です

下山:疲労との戦い

朝の絶景を十分に堪能した後は、いよいよ下山開始です。正直なところ、この時点で足にはかなりの疲労が蓄積していて、「早く下りたい」という気持ちが先行していました。

下山準備と山頂への思い 下山準備と山頂への思い。美しい景色とのお別れの時間がやってきました

最終的な山々の展望 最終的な山々の展望。この景色を心に刻み、下界へと向かいました

下山は想像以上に大変で、特に膝への負担が重く、途中で何度も休憩を取りながらの下山となりました。上りの時には気付かなかった足元の岩や根っこが、疲れた状態では結構な障害に感じられるんですね。

燕岳周辺の線状風景 燕岳周辺の線状風景。このスケールの山稜線が、北アルプスの壮大さを物語っています

燕岳での終日の景色 燕岳での終日の景色。本当に美しい一日で、この景色は一生心に残るでしょう

燕岳の特徴的な岩峰風景 燕岳の特徴的な岩峰風景。花岗岩の白い岩肯が、青空との対比でより一層美しく見えます

大自然の中での素晴らしい瞬間 大自然の中での素晴らしい瞬間。このような景色を見るために、また山に来たいと思います

稜線からのパノラマ展望 稜線からのパノラマ展望。このような雄大な景色を見るために登山を続けているのです

燕岳での幸せな時間 燕岳での幸せな時間。遠くの山々を眺めながら、心からリラックスできました

朝の美しい光に包まれた燕岳 朝の美しい光に包まれた燕岳。このような一日の始まりは、本当に特別でした

平和な朝の燕岳 平和な朝の燕岳。静寂な空気の中で、心からリラックスできる時間でした

北アルプス全体を見渡す大展望 北アルプス全体を見渡す大展望。この壮大な景色を見ると、なぜ多くの人が山に魅力を感じるのかがよく分かります

燕岳から見える山々の詳細 燕岳から見える山々の詳細。Mt.Tsubakuro(燕岳)から360度のパノラマが楽しめ、すべての山に名前が表示されている贅沢な景色です

まとめ:北アルプス入門に最適な山

今回の燕岳登山を振り返ると、確かに序盤の階段地獄は辛かったですが、それを乗り越えた先に待っている絶景は本当に素晴らしいものでした。特に表銀座コースから望む槍ヶ岳の姿は、一生忘れることのできない景色だと思います。

燕山荘の快適な設備とスタッフの方々の丁寧な対応も、山小屋泊初心者にとっては心強く、北アルプス入門の山としては本当におすすめできます。

個人的には、次回はもう少し体力をつけてから、表銀座コースを大天井岳まで縦走してみたいなと思っています。北アルプスの魅力にどんどんハマっていく自分がいます。

皆さんも機会があれば、ぜひ燕岳の素晴らしい景色を体験してみてください。ただし、駐車場の予約だけは本当にお忘れなく!

この記事が、燕岳登山を検討されている方の参考になれば嬉しいです。