はじめに¶
H3ロケット7号機の打ち上げを見に鹿児島へ行く予定でしたが、到着してすぐに延期が決まったことを知りました。
種子島行きは諦めて、急遽鹿児島観光に切り替えることにしました。
レンタカーを借りて、桜島、指宿、水族館、仙巌園などを巡る3日間の旅になりました。
桜島フェリーで桜島へ¶
レンタカーで桜島へ向かいました。
桜島へは桜島フェリーで簡単にアクセスできます。
予約も必要なく、ただ並んで乗船してお金を払うだけなので、非常に気軽に行けます。
フェリーのデッキからは鹿児島市街と錦江湾の景色が広がります。
約15分間隔で船が出ていて、まさに庶民の足という感じですね。
白と青のカラーリングのフェリーが錦江湾を進みます。
天気は曇りでしたが、桜島の雄大な姿が見えました。
桜島の火山景観¶
桜島に到着すると、火山の迫力ある姿が目の前に広がります。
噴煙が立ち上り、雲がかかった独特の景観です。
桜島の海岸は溶岩でできた黒い砂浜が広がっています。
青いボートが砂浜に打ち上げられていて、火山島特有の風景が印象的でした。
ドローンで撮影した桜島の全景です。
山頂から軽く噴煙が上がり、海に囲まれた活火山の雄大さを感じることができました。
海岸に残る溶岩の流れ跡が美しい模様を作っています。
錦江湾の青い海と灰色の溶岩砂のコントラストが特徴的です。
桜島の岩壁は火山の侵食によってできた独特の形状をしています。
下部には砂防施設が見えます。
鹿児島市街の夜¶
桜島から戻り、夜は天文館エリアを散策しました。
古い建物を改装したレストランが並び、雰囲気のある街並みです。
鹿児島の繁華街は思ったより都会で驚きました。
ネオンが輝く夜の街を歩きながら、鹿児島黒豚を食べることができました。
指宿の砂むし温泉¶
2日目は指宿まで南下しました。
指宿(いぶすき)は読み方が難しいですが、砂むし温泉で有名な温泉地です。
早朝の市場で見かけた魚の木箱。
鹿児島の海の幸が豊富なことを感じさせます。
地元の寿司店でいただいた寿司セット。
新鮮な魚が木の台に盛られていて、鹿児島の海の幸を堪能できました。
指宿への道中で見えた特徴的な形の山。
曇り空の下、田園風景が広がります。
砂むし温泉では、温かい砂の上に寝て、砂をかけてもらい約10分間温まります。
体験してみるとなかなか良い感じで、リラックスできました。
池田湖周辺の景色。
曇り空ですが、湾岸線と特徴的な山容が美しいです。
いおワールドかごしま水族館¶
鹿児島に戻り、いおワールドかごしま水族館を訪れました。
3頭のイルカが揃って口を開けている場面を見ることができました。
ピンク色のサンゴと泳ぐアオノメハタ。
南西諸島の海を再現した展示で、茶色い体に黄色い斑点が特徴的な高級魚です。
「幻の魚」と呼ばれる高級魚クエ。
茶色のまだら模様が特徴で、体長1mを超える大型のハタ科の魚です。
じっくりと観察できました。
鹿児島の夜と食事¶
鹿児島市内を走る路面電車。
黄色い車体に「ラーメン」の広告が目立ちます。
夜はスープカレーを食べました。
スープカレーは北海道が本場ですが、鹿児島でも食べられて満足でした。
野菜たっぷりのカレーが美味しかったです。
夜の天文館で見つけた八百屋さん。
木造の古い建物に野菜や果物が並び、昭和の雰囲気が残る店構えです。
鹿児島名物の白熊アイスを食べました。
かき氷に練乳がかかり、フルーツがトッピングされた顔の形をしたデザートです。
店内には様々な種類の白熊アイスの見本が並んでいました。
バリエーション豊富で見ているだけでも楽しいです。
西郷隆盛像と仙巌園¶
3日目は鹿児島の歴史的なスポットを訪れました。
鹿児島といえば西郷隆盛。
緑豊かな庭園に建つ西郷隆盛像を見に行きました。
日本庭園の中に佇む西郷隆盛の銅像。
背景の山と調和した立派な像でした。
旧集成館の建物。
明治時代の産業遺産として、重厚な洋風建築が残されています。
仙巌園について¶
仙巌園(せんがんえん)は、1658年に島津家19代当主・島津光久によって築かれた薩摩藩主島津氏の別邸です。
約1万5千坪の広大な敷地を持つ大名庭園で、別名「磯庭園」とも呼ばれています。
最大の特徴は、雄大な桜島を築山に、錦江湾を池に見立てたスケールの大きな借景庭園であることです。
28代藩主・島津斉彬もこの庭園を愛し、篤姫など多くの人々を魅了しました。
2015年には世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産として登録されています。
仙巌園から眺める桜島。
曇り空でしたが、錦江湾越しに見る桜島の景色は期待通りでした。
薩摩切子ガラス工房¶
仙巌園の近くにある薩摩切子ガラス工房を見学しました。
溶けたガラスを竿で取り出し、形を整える職人技を間近で見ることができました。
炉の中は約1200度の高温で、オレンジ色に輝いています。
薩摩切子について¶
薩摩切子は、薩摩藩が幕末から明治初頭にかけて生産したカットグラスです。
1846年に薩摩藩10代藩主・島津斉興が製薬館を設置し、江戸のガラス職人を招いてガラス器の製造を始めたのが歴史の始まりです。
11代藩主・島津斉彬の時代(1851年〜1858年)に切子文化が花開き、紅・藍・紫・緑といった色ガラスの製造に成功しました。
しかし、斉彬の死後は技術が途絶え、1985年になってようやく復元事業が始まり、現在に至っています。
薩摩切子の最大の特徴は「ぼかし」と呼ばれる独特のグラデーションです。
2〜3mmの厚い色ガラスを被せ、大きな角度で斜めに切り込むことで、濃色から透明色へと移り変わる美しいグラデーションが生まれます。
江戸切子が1mm以下の薄い色ガラスを使うのに対し、薩摩切子は厚いガラスを使う点が大きく異なります。
ガラス工房では、吹きガラスの工程から、カット、磨きまでの各工程を見学でき、薩摩切子の製造技術を肌で感じることができました。
帰路¶
鹿児島空港から帰路につきました。
広々とした空港の通路を歩きながら、3日間の充実した旅を振り返りました。
まとめ¶
H3ロケットの打ち上げは見られませんでしたが、鹿児島観光を満喫できました。
桜島の火山景観、指宿の砂むし温泉、いおワールドかごしま水族館、仙巌園と薩摩切子工房など、鹿児島の魅力を存分に味わうことができました。
特に仙巌園から眺める桜島の景色と、薩摩切子の職人技を間近で見られたことは印象深い体験でした。
また、黒豚や新鮮な海の幸、白熊アイスなど、鹿児島グルメも楽しむことができました。
次回は種子島にも足を伸ばして、ロケット打ち上げを見てみたいと思います。