八丈島は二度目です。

前に来たのは数年前で、そのときはマスクしか持っていませんでした。フィンは借り物です。
銛突きもまだやっていなくて、八重根で少し潜って終わりました。海のことを、あまり理解していなかったのだと思います。

そこから数年、それなりに経験を積みました。
もう一度行こう、と思いました。最後に背中を押したのは天気予報です。八丈島が晴れそうだったので、そこにしました。3泊の予定です。

宿は今回もAirbnb。飛行機がなかなか取れなくて、島に着くのは夕方になりました。

到着日は移動で終わり

羽田空港のターミナル前

羽田のターミナル前。タクシーとレンタカーの送迎バスが列を作っています。
ここから南へ約290km、飛行機で1時間弱の距離です。

島で借りた軽バン

島での足はこの軽バン。
潜る道具一式を放り込んで濡れたまま乗れるので、これが正解です。

宿からの眺め

宿に着いて外を見ると、山の上半分が雲に隠れています。
手前はビロウやアオノクマタケランの濃い緑。この植生を見ると、本州とは別の場所に来たことがわかります。

晴れるはずだったのですが。

夕暮れの港

夕方の港。だだっ広いコンクリートの岸壁の向こうに、雲をかぶった八丈富士が見えます。

深夜の海岸

夜中に星でも撮ろうと海岸まで出てみました。
雲の切れ間にいくつか星は見えますが、空の大半は塞がっています。遠くの港の灯りだけが妙に明るく見えます。
まあ、初日はこんなものです。

八重根に入る

八重根の磯

翌朝の八重根。溶岩が固まったままの黒い磯に、手すり付きの階段が海まで伸びています。
数年前、マスクだけ持って潜ったのがここです。

波打ち際は岩がゴロゴロしていて歩きにくいのですが、そこを越えて少し沖に出ると、海底が砂に変わります。
20mくらい先まで見えています。これは美しかったです。

水温は30度近くあったと思います。ウェットは1.5mmのタッパーに3mmのボトム、銛は3.75mのものを持っていきました。

カンムリベラ

まずカンムリベラ。
名前のとおり額が張り出していて、ひれを広げると思ったより大きく見えます。

イスズミ

そしてイスズミ。
イスズミは磯臭くて美味しくないとよく言われる魚です。ただ、八丈島のイスズミは美味しいという話をどこかで聞いていました。だから獲りました。

もう一匹のイスズミ

もう一匹追加。
体高のある丸い体型で、水中で見ると銀色というより青灰色に見えます。

ナイフで締めて、鞘に戻しました。そのつもりでした。

サンノジも見かけました。突いたのですが、暴れているうちにチョッキラインが切れて、そのまま持っていかれています。
後から見ると、結び目のところで抜けたようです。メンテナンス不足です。
失ったのは銛先だけですが、あの魚には傷を負わせただけで終わりました。申し訳ないことをしました。

ヒメジの間から

八重根を切り上げて、別のポイントに移りました。

水深3メートルほど。ヒメジのような魚を追いかけて泳いでいたときのことです。
その群れの間から、大きな魚が現れました。

シーバスでした。

水中のシーバス

向こうもヒメジに気を取られていて、こちらには気づいていません。
エラ蓋に入りました。

それほど暴れません。魚は落ち着いていて、慌てていたのは私のほうでした。
とにかく大きい。想定していた大きさではありません。どうすればいいのかわからなくなりました。

とりあえず締めよう、と脚のナイフに手をやります。

ありません。

イスズミを締めたとき、ちゃんと鞘に収まっていなかったのだと思います。どこかで落としました。

チョッキは体を貫通せず、中で止まっています。こうなると腹を開いて取り出すしかありません。ナイフがなければどうにもならないのです。
刺さったまま、ラインで繋がったまま、泳いで岸まで上がりました。

シーバスを持って

80センチ、3キロ。
両手で持つと腕が下がります。今まで突いた魚では一番大きいです。

フィンと魚の大きさ比較

フィンを横に並べてみました。フィン1枚とほぼ同じ長さです。
上に置いたイスズミが小さく見えます。

唐揚げにする

Airbnbは魚を捌くのが禁止でした。外で捌いて、きれいにした状態で持ち込んでいます。

シーバスは唐揚げにしました。
これがとても美味しかったです。八丈島まで来て獲った魚が旨いというのは、それだけで報われます。

ただ、80センチの魚は簡単に食べきれる量ではありませんでした。
冷蔵庫に入れましたが、まだ半分残っています。獲る前に量を考えるべきでした。

イスズミも食べました。こちらは普通でした。
八丈島のイスズミは美味しいという話、私が獲った個体に関しては、そこまでではなかったということになります。時期なのか、個体なのか、わかりません。

突かない三日目

翌日も海には入りました。ただ、突いてはいません。

単純に疲れていたのと、もう食べきれないからです。
冷蔵庫には昨日のシーバスがまだ半分残っています。そのうえさらに獲るのはもったいないですし、食べない魚を突くのは資源を無駄にするだけです。

少し泳いで、あとは島を走ることにしました。

ふれあい牧場の牛

八丈富士の中腹にある牧場。
柵の中で牛が草を食んでいて、その向こうに展望デッキ、さらに向こうは海です。海抜差がそのまま見えるので、島の地形がよくわかります。

夕日と八丈小島

夕方、草地の高台から西を向くと、八丈小島が浮かんでいます。
海面に光の帯が伸びています。

八丈小島のシルエット

もう少し引き寄せて撮ります。
きれいな三角形の島に、雲が一本だけ横に巻きついています。かつて人が住んでいた島です。

初日に晴れなかった空は、この日きちんと返してくれました。

明日葉の天ぷら

夜は明日葉の天ぷら。
葉の形がそのまま残っていて、島の店ではだいたいこれが出てきます。塩壺が添えてあります。

最終日の朝

集落の道

帰る日の朝は、よく晴れました。
バス停の標識が立つだけの、車も人も通らない道です。両側から亜熱帯の木が覆いかぶさっています。

閉じた商店

もう営業していない商店。
自販機だけが2台、まだ動いています。看板の文字は消えていて、何の店だったのかはわかりません。

八丈島空港のANA機

空港でタキシング中のANA機。背後の山にはまだ霧がかかっています。
八丈島はこの1機が飛ばないと帰れない島です。飛んでくれてよかったです。

帰り道 - 品川、秋葉原、銀座

品川のフードコート

羽田から品川へ。フードコートは昼どきで、席がほとんど埋まっています。
数時間前まで誰も通らない道を歩いていたので、この密度は少し面食らいます。

秋葉原のパーツ屋

そのまま秋葉原へ。
コネクタが種類ごとにケースへ小分けされ、値札が細かく貼られています。こういう店がまだ残っているのはいいものです。

古い通路のショーケース

一本入った通路。シャッターが下りた区画の向かいに、フィギュアのショーケースが並んでいます。
パーツ屋とフィギュア屋が同じ建物に同居しているのが、今の秋葉原です。

秋葉原中央通り

秋葉原は今はアニメとエンターテインメントの街です。私が知っている秋葉原とはずいぶん違います。それでも、来ると楽しい街であることは変わりません。

アクセサリー店の棚

ケーブルやマウント類がぎっしり詰まった店。
GoPro用のチェストマウントが990円で吊るされています。東京まで戻ってきて、結局また海の道具を見ています。

銀座のパン屋

最後に銀座を少し歩きました。
ガラスケースの中にバゲットが積まれています。
この日の朝はまだ八丈島の空港にいました。同じ一日のうちに、ここまで来ています。

まとめ

  • 場所: 八丈島(八重根ほか)、2026年7月下旬・3泊
  • 移動: 羽田から飛行機で約1時間。島内はレンタカー必須
  • 宿: Airbnb(魚を捌くのは禁止でした)
  • 海の条件: 透明度20mほど、水温30度近く。八重根は波打ち際が岩、少し沖に出ると砂
  • 装備: 3.75mの銛、1.5mmタッパー+3mmボトム
  • 釣果: カンムリベラ、イスズミ2匹、シーバス80センチ・3キロ
  • 逃した魚: サンノジ(チョッキラインが結び目から切れました)
  • 味: シーバスの唐揚げはとても美味しい。イスズミは普通

数年前は、八重根で少し潜って終わりました。
今回は今まで突いた中で一番大きい魚を獲っています。積んだ経験は、たしかに効いていました。

そのうえでナイフを落とし、チョッキラインは結び目から抜け、獲った魚は食べきれていません。
慣れたと思ったところが、そのまま抜けているわけです。次はナイフを2本持っていきます。