ゼンタングルとは

ゼンタングルという技法があることを知りました。
全体の輪郭を描いて、中を繰り返しの模様で埋めていくという方法です。

模様を描くことに集中していると、気づけば時間が経っている。
瞑想的な効果もあるらしく、確かに描いている間は頭が空っぽになる感覚がありました。

せっかくなら好きなものを描きたいと思い、魚をモチーフに選びました。

まずは練習

ブリの練習作品。渦巻きや波模様、編み込みなど様々なパターンで埋めた習作

最初にブリの練習から始めました。
渦巻き、波模様、鱗のような丸の連続、編み込み模様など、思いつく限りのパターンを試しています。

どの模様をどこに配置するか、まだ手探りの段階です。
でも描いているうちに、なんとなくコツがつかめてきました。

ブリ

ゼンタングルで描いたブリ。流線型のフォルムに細かい模様を詰め込んだ作品

本番のブリです。
練習の反省を活かして、背中側に模様を集中させ、腹側は白く残すことでブリらしい色の境界を表現しました。

流線型の体に沿って模様を配置すると、泳いでいる感じが出るような気がします。
背びれから尾びれにかけての流れを意識しました。

シーバス

ゼンタングルで描いたシーバス。鎖のような模様が側線に沿って走る細長いフォルム

シーバス(スズキ)は細長いフォルムが特徴です。
側線に沿って鎖のような模様を入れ、シーバスらしいシルエットを強調してみました。

背中の模様は複数のパターンを組み合わせて、密度に変化をつけています。
腹側の点々は、シーバスの銀色の鱗を意識したものです。

タイ

ゼンタングルで描いたタイ。高い体高と立派な背びれ、頭部の曲線模様が特徴的

最後はタイです。
体高が高く、背びれが立派なタイの特徴を活かして描きました。

頭部から背中にかけての曲線模様がお気に入りです。
タイは模様を入れる面積が広いので、描きごたえがありました。

3種類描いてみて、魚によってフォルムが全然違うことを改めて実感しました。
ゼンタングルは時間を忘れて没頭できるので、また別の魚でも試してみたいと思います。