3回目です。
前回は水中スクーターで砂地とゴロタ場を流して、見つかりませんでした。
今回はスクーターを車に置いていきます。疲れたらスクーターに切り替えよう、くらいの気持ちで、まずは自力で泳ぐことにしました。
水温は28度です。波は低めで、ほぼ凪です。
9月半ばでこの水温なら、いくらでも入っていられます。
沖の右手に岩が並んでいますね。このあたりにiPhoneはあるのかもしれません。条件は前回よりいいくらいです。
今回は紐でつないであります¶
泳ぐ前にポーチを確かめました。
カラビナ留めを縫い付けてある、いつものほうです。防水ケースの紐をそこにつなぎました。
前々回落としたのは、この留めがない予備のポーチを「まあいいか」で使ったからです。つないでさえあれば、チャックが開いたところで中身は紐でぶら下がるだけです。
失くしたiPhoneを探しに行って、手元のiPhoneをまた落としたらアホですね。
人工物を片っ端から¶
泳ぎ始めました。
海に何か落ちていれば、とりあえず触ります。
石は石だと分かるのですが、人工物は遠目に判断がつきません。近寄って、触って、ひっくり返して、違うと確認します。その繰り返しです。
ゴミばかりです。
しばらくして、白っぽい何かが目に入りました。
上から見ていると、ふわふわしています。ゴミにしては動きが妙です。人工物っぽくはあります。
半信半疑のまま、潜ってひっくり返してみることにしました。
近寄ります。
もしかすると、iPhoneの水中ケースかもしれません。
ほとんど砂の中でした。白いフレームの上端だけが出ていて、あとは全部埋まっています。
あれを上から見て妙だと感じたのは、我ながらよく気づいたと思います。
見つけました。ついに見つけました。
ひとつ、やらかしています。
埋まったままの写真を撮っておけばよかったのに、焦って手が先に出て、引っ張ってしまいました。1か月待った場面を、記録しそこねたわけです。
1か月ぶりのiPhone¶
急いで浜に上がりました。
手に持っているのが、8月に落とした防水ケースです。
このケース、本来は中に少し余裕があります。それが、ぎゅっと押し付けられたようにiPhoneへ張り付いています。水圧でこうなったのでしょうか。
裏返すと、レンズが3つ並んでいます。iPhone 15 Pro Maxです。
密着しているから水は入っていないのかと思いきや、入っています。
ケースの中は普通に海水です。
動くのか¶
iPhoneはIP68です。
ただ、想定されているのは水深何メートルで何十分という話であって、1か月の海底ではありません。砂に埋まって、海水に浸かって、しかも夏の海です。動かないほうが自然な気がします。
真水で洗いました。
端子を少し乾かして、モバイルバッテリーにつなぎます。
私のケーブルは、給電中のワット数が表示されるタイプです。
挿しました。
2秒後くらいでしょうか。数字が動き始めました。
生きているのかもしれません。
画面はつきません。電池が空なので、そこは時間がかかるはずです。
待っていると、電池マークが出ました。
生きています!
そのあと、SIMを刺してみると、今使っているiPhone 12 Pro Maxに通知が来ました。
「JPiPhone15ProMax が見つかりました」
紛失モードにしたまま1か月、圏外だった端末が、砂の中から戻って自分を名乗った瞬間です。
これは嬉しかったです。
USB-CネイティブのiPhoneが帰ってきました。
この一ヶ月ライトニングのiPhoneは不便でした。逆に12と15の違いはUSB-Cかどうかだけでほかは不満ありませんでした。
浜に戻ると、夕方の光になっています。
電柱が砂浜に沿って並び、その先に岩礁と、霞んだ山が続いています。人はまばらです。
この浜のどこか、と2回書いてきた沖が、普通の海に戻りました。
敦賀で屋台のラーメン¶
浜を出て、敦賀に向かいました。国道8号沿いの屋台です。
チャーシューが3枚に、刻みネギがたっぷりのっています。石畳に椅子を出しただけの席で、外はまだ明るいです。
落とした日も、探して見つからなかった日も、帰りにラーメンを食べています。
今回も、食べて、帰りました。帰り道はルンルンでした。
3回ぶんの結論¶
- 落としたのが8月22日、見つけたのが9月19日。海の中でほぼ1か月です
- iPhone 15 Pro Maxは防水ケースごと海水に浸かっていましたが、充電したら普通に起動しました
- 見つかったのは、水中スクーターを使わなかった日でした
- 埋まった状態の写真は撮れていません。次に何か見つけたら、まず1枚撮ります
道具を足せば探せる範囲は広がります。前回そう書いたのは間違っていないと思います。
ただ実際に効いたのは範囲ではなく、人工物を片っ端からひっくり返した手のほうでした。あの白いふわふわが視界に入ったとき、スクーターで流していたら、たぶん通り過ぎています。
次は探しものではなく、普通に泳ぎ釣りに来ます。
ポーチの中は、また確かめてから入ります。